「蒼月…、私ね、本当はお幸って…名前な…の…
笑っちゃうでしょ…?
こんな…遊郭なんかに居て…何が…しあわ…せ…」

そう言って弱弱しく微笑うとお幸は静かに事きれた…。


「お幸、俺は強くなりたい

誰も何も奪われることがないように…

たとえこの世界がどんなに腐っていたとしても…

君がもうこの世界にいないとしても…

君がいつも笑っていられるような世界を俺はこの手で掴みたい…!」


左上からお幸(妖子)、蒼月、真名姫様、春日、雷です。

お幸はオリジナルキャラです。
幼い頃から人の心を読み取る能力の持ち主でした。その為、狐憑きとされ、村から売られ遊郭に流れつきました。
蒼月とは遊び人雷が蒼月を無理やり連れて来たのがきっかけで知り合いました。
そこではお幸は妖子と呼ばていました。
青い美しい瞳のその少女に蒼月は一目で恋に落ちました。
そして妖子もまた紳士な態度の蒼月に惹かれていったのです。

しかしある時、妖子は客が罹っていた流行病に倒れてしまいます。
討伐から帰った蒼月が見たのは手当てもされず、白い肌を更に白くした、妖子の死に際でした。
妖子は蒼月に本当の名を告げるとそのまま静かに息をひきとりました。
蒼月は絶望し、自暴自棄になります。
見かねた15代目当主、琴音は蒼月を隊長にさせ、忘我流水道へ行くよう命じます。

なんぼか歩き回り、疲れが見え始めた頃、一人の人魚と出会います。
それは父、氷馬が生前気にかけていたという人魚でした。
でもそんなことよりも蒼月は驚きました。
その顔は亡くなったはずのお幸と瓜二つだったのです。
その素性といい、蒼月には放っておくことはできませんでした。

倒れても倒れても立ち上がる蒼月に真名姫の心もまた動かされていきました。
そして真名姫は約束します。
「次に私に勝てたなら、いいわ、あなたたちの見方になってあげる…!」

そして翌年の1月、蒼月を隊長とする4人は真名姫を撃破!
約束どおり真名姫は解放されます。
「必ず会いに来てね…蒼月約束よ」
「ああ…」

そう言って真名姫は蒼月の頬にキスをすると光に包まれて天へと消えていきました。





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